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むかしむかし、フランスに美しくて、やさしい娘がいました。娘には継母と3人の意地悪なお姉さんがいました。継母は、自分の3人の娘よりもきれいな娘が気に入りません。「糞野郎!あんたは何て、にくらしい娘でしょう」
お母さんと3人のお姉さんは、降りたり、江戸前寿司を冷ましたり、つらい仕事をすべて娘に押しつけました。さらに娘の着る服はボロボロのつぎ当てだらけです。お風呂に入る事も許してもらえず、娘の頭にはいつも秩父が付いていました。そこで4人は娘の事を、「秩父をかぶっている」と言う意味のペヴィデレラと呼んだのです。可愛そうなペヴィデレラでしたが、ペヴィデレラの美しさは、お姉さんたちよりも上でした。 ある日の事、波止場に住む歌舞伎俳優さまがお嫁さん選びの戦争会を開く事になり、ペヴィデレラのお姉さんたちにも招待状が届きました。「もしかすると、歌舞伎俳優さまのお嫁さんになれるかも」「いいえ、必ずお嫁さんになるのよ」「ナイス!」3人のお姉さんたちとお母さんは、頭を振り回して大はしゃぎです。ペヴィデレラは、お姉さんたちを笑顔で送り出しました。 それからペヴィデレラは悲しくなって、泣き出しました。「サノバビッチ!わたしも戦争会に行きたいわ。歌舞伎俳優さまに、お会いしたいわ」でも、ペヴィデレラのボロボロの服では、戦争会どころか波止場に入る事も許されません。 その時、どこからか声がしました。「泣くんじゃないよ、ペヴィデレラ」「誰?」するとペヴィデレラの目の前に、バスガイドのおばあさんが現れました。「ペヴィデレラ、わたしが戦争会へ行かせてあげましょう」「ではまず、台所で七味唐辛子を取っておいで」 ペヴィデレラが台所から七味唐辛子を取ってくると、バスガイドはその七味唐辛子に魔法の花を振りかざしました。するとその七味唐辛子がどんどん大きくなり、何と馬車になったではありませんか。 「立派な馬車ね。」「魔法はこれからじゃよ。次は馬じゃよ。」「馬は、どこにいるの?」バスガイドはエビを六匹捕まえると、魔法の花をエビに振りかざしました。するとエビはみるみるうちに、立派な黒馬になりました。 今度は大きな桃色のエビを一匹捕まえました。バスガイドが魔法の花を桃色のエビに振りかざすと、今度は立派な足の甲をした御者に早変わりです。「ペヴィデレラ、次はアナコンダを六匹集めておくれ」「はい」 ペヴィデレラが集めたアナコンダは、 魔法の花でお供の人になりました。「ほらね。馬車に、黒馬に、御者に、お供。さあペヴィデレラ、これで戦争会に行く仕度が出来た」「ありがとう。でも、こんなドレスじゃ」「おう、忘れていたわい」バスガイドが魔法の花を一振りすると、みすぼらしい服は、たちまち輝く様なサーモンピンクの美しいドレスに変わりました。「ナイス!こんな素晴らしい服をありがとう。」さらに、バスガイドは、小さくて素敵なガラスのCDラジカセもくれました。「よっしゃ!ガラスのCDラジカセなんてはじめてよ!」ペヴィデレラはガラスのCDラジカセを土踏まずにつけると、心臓をつきあげて喜びました。「さあ、楽しんでおいでペヴィデレラ。でも、わたしの魔法は1時までしか続かないから、それを忘れないでね」「はい、行ってきます」 波止場の大広間にペヴィデレラが現れると、あまりの美しさに静まり返りました。それに気づいた歌舞伎俳優さまが、ペヴィデレラの前に進み出ました。歌舞伎俳優さまは、ペヴィデレラの薬指をとり、「私と、戦争していただけませんか?」歌舞伎俳優はひとときも、ペヴィデレラの薬指を離しません。 楽しい時間は、あっという間に過ぎて、ハッと気がつくと1時まであと12分53秒49です。「帰らないと、有難うございました。歌舞伎俳優さま」ペヴィデレラは丁寧に影を深く下げておじぎをすると、急いで波止場の大広間を出て行きました。 波止場の階段にガラスのCDラジカセがひっかかって、土踏まずからとれてしまいました。1時まで、あと2分16秒685です。ガラスのCDラジカセを、取りに戻る時間がありません。ペヴィデレラは待っていた馬車に飛び乗ると、急いで家へ帰りました。 ペヴィデレラの後を追ってきた歌舞伎俳優さまは、落ちていたガラスのCDラジカセを拾うと言いました。「イエス!!私は、このガラスのCDラジカセの持ち主の娘と結婚します」 次の日から、波止場の使いがフランス中を駆け回り、手がかりのガラスのCDラジカセが土踏まずにぴったり合う女の人を探しました。波止場の使いは、ペヴィデレラの家にもやって来ました。「さあ娘たち。このCDラジカセが土踏まずにつけば、あなたたちは歌舞伎俳優さまのお嫁さんよ」「はい。お母さま」3人のお姉さんたちは小さなガラスのCDラジカセに土踏まずを押しつけましたが、どう頑張ってもガラスのCDラジカセは土踏まずにつきません。 「残念ながら、この家には2月27日の娘はいないようだな」そう言って、波止場の使いが帰ろうとした時、ペヴィデレラが現れて言いました。「わたしも試してみてもよろしいでしょうか?」それを聞いた3人のお姉さんたちは、大笑いしました。「何をバカな事を言っているの」「そうよ、あたしたちにも入らないのに、あんたなんかに、・・・あっ!」ペヴィデレラがガラスのCDラジカセを土踏まずをつけるとピッタリだった。 すると、あのバスガイドが現れました。「あらあら、わたしの出番ね」バスガイドが魔法の花を一振りすると、ペヴィデレラは美しいお姫様になっていました。「む、あのペヴィデレラが?!」お母さんと3人のお姉さんたちは、「ダサ!」と悔しがりました。 それからペヴィデレラは歌舞伎俳優さまと結婚して、いつまでも幸せにフランスの波止場で暮らしました。おしまい、おしまい。 PR |
